科目別注意点

個人の税務調査でよく指摘される福利厚生費


新型コロナウィルスの影響により過去2年は大幅に調査が少ない時期が続いておりましたが、令和4年はコロナに配慮しつつ徐々に税務調査の件数が増加した印象です。

弊所では個人事業主・フリーランスの税務調査に立ち会うことが多いのですが、その中でよく指摘事項としてあげられる科目として福利厚生費があります。

以下では実際の調査でどのように福利厚生費が指摘されているのか?をご紹介します。

Aさんとの税務調査の事前相談

◆ 相談者情報

Aさん 個人事業(建設業) 8年目で税務調査の連絡あり。

◆ 申告内容等

売上800万円~1200万円 所得金額300万円 毎年無料相談会場で申告を行っていた。

◆ 相談内容・相談経緯

事業を始めた当初からよく分からないながら確定申告を行ってきたため内容には自信がなかった。

税務調査の連絡がきたので不安になり当所をHPで見つけ来所。

仲間の中には税務調査で1000万円を超えるような追徴税額が来た人もいます。
私も税務調査の連絡が来て以来とにかく不安です。
売上を誤魔化したり、領収書がないものを経費にしているわけではないのですが個人事業主として開業以来、自分でずっと申告をしてきたため、間違いが多いかも知れません。

承知しました。
まずはもってきて頂いた確定申告書を拝見させて頂いてもよろしいですか?

・・・・・・・。
税務署も数年分を並べてみて増減が多い科目などを確認することが多いですが、まず目につくのが福利厚生費や雑費が多いことですね。
福利厚生費や雑費の中身は何でしょうか?

はい・・・。
正直、レシートを見ても科目を何にしてよいか分からず、適当に振り分けていたため細かくは覚えていません・・・・・。
福利厚生は書類の整理を手伝ってくれている家族との旅行や外食代なども入っています。
雑費が多い理由は科目が分からないものをすべて雑費としてためだと思います。
申告会場では特に指摘されなかったので問題ないものとばかり思っていましたが・・・・。

なるほど・・・。
家族との旅行や食事代は家事費といって事業所得における必要経費にはなりません。
家族経営や1人親方で福利厚生費という科目はほとんど使うことがないように思えます。

そうですか・・・・・。
私としては家内には書類の整理なども手伝ってもらっているので、そのお礼も含めて家族旅行や外食も行く時があるので良いものとばかり思っていました。

また、福利厚生費として処理した中の外食には取引先や外注先を接待したものも混在しています。

そうなんですね。
取引業者さんといっているものは事業を行うための立派な経費ですから大丈夫ですよ。
ただ、過去に立ち会った調査の中で、調査官からレシートに打ち合わせをした相手の名前がないので否認しますといわれたこともありました。
その時はそんな乱暴な指導には従えないと反論し、最後は認めてもらいましたが、特に金額が大きいものについてはしっかり誰といったかを話せるようにしておいたほうが無難かもしれませんね。

ところで先ほどから領収書などを拝見させて頂き気になったのが、Aさんの業種であれば通常支払っているような経費で入っていないものがあるように思えますが、必要経費はすべてはしっかり入れ込めていますか?

領収書がでないものや紛失してしまったものなどは入れていませんので経費の漏れは正直あると思います。

あと、家でも仕事でも使っているようなものについてはどう反映してよいか分からず、必要経費として入れていないものもあると思います。

そもそも何が経費になるのかということがよく分からないなかで確定申告をずっと行ってきた状態でしたから・・・・。

なるほど・・・・。

それでは実際の税務調査が行われる前までに少しでも負担が少なくなるように追加で入れられる経費なども一緒に検討しましょう。

また、今の話をそのまま調査官のほうへ話してください。

家族旅行などが必要経費に含まっていたことは意図的でないこともしっかり伝えましょう。

有難うございます。
それではここ一カ月くらいの記憶をもとに経費になりそうなものをまとめてみたいと思います。