税務調査に関する基礎知識

税務調査の勘所

税務署職員お客様からよくある質問の一つに

「税務署はいつ調査にくるか?」

といったものがあります。

 

今回の記事では税務調査の時期について触れていきたいと思います。

 

税務調査に関するご相談

 

税務調査はいつ頃が目安?

税務調査に関する調査目的や税務調査とは?的な記事については、様々なところで掲載されているため、今回は割愛するものとして、実際に税務調査はいつ頃やってくるのか?時期による調査の特徴について触れてきたいと思います。

 

まず、税理士が立ち合う調査は大きく分けて法人税や所得税と相続税に大別されます。

 

法人税や所得税については3年~10年に一度調査が入ります。これは売上金額や業種などにより異なります。相続税の調査については3回忌が終わったころに税務調査が行わることが多いかと思います。

 

調査の対象期間は法人については多くの場合、過去3年間。遡っても5年間程度が一般的です。

調査時期により税務署の本気度がわかる?

税務調査は、実施時期により力の入れ具合が違うといわれております。

 

調査官は企業との癒着を排除する関係上、頻繁に人事異動があります。

 

また、税務署の特徴として確定申告時期などの繁忙期があったりします。

 

そのため、時期により、本気度が高い時期と数合わせの時期に区分されるといわれているのです。

 

6月・7月

税務署の人事異動は、7月10日です。

 

他の官庁では4月1日ですが、税務署は確定申告の事務処理などがあるためです。

そのため、6月は引継ぎの準備・7月は引継ぎ後の調査計画等により調査はまず行われません。

 

ただし、近年では税務調査の実施件数を確保するため、7月10日の異動後の調査予約の連絡が多くなっています。

 

8月から12月

7月後半~8月上旬に入ると税務署から調査日程のお問合せが入ってきます。

この時期は、まさに調査時期の繁忙期といえます。

 

調査官も各人が調査目標件数を割り当てられ、ノルマをクリアする必要があるため、年内は調査に追われる日々が続くそうです。

この時期の調査は、人事異動までタップリと時間があるため、比較的規模の大きく、利益が多く上がっている企業が対象となってきます。

 

1月から3月

1月から確定申告期間が始まる前くらいまでは税務調査があります。

ただし、この時期は調査対応する税理士が繁忙期となることや、税理士会からの申し入れなどにより、税理士が署名している会社には調査を控えているとの話を聞きます。

私自身も、税務調査に関する問い合わせは確定申告期間は受けたことは一度もありません。

 

4月・5月

4月・5月の調査については数合わせの調査が多くなります。

この時期にくる調査は、なぜ、この会社が調査なのか?と思う場合も多くあり、その理由を聞いてみると「10年調査していなかったので。」などの理由だったりします。

7月にズレ込まないように、早く決着がつくような税務調査が一般的かと思います。

 

※ 上記の調査時期の感覚は個人的な感想であるため、例外もあります。

 

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