個人事業主に対する税務調査は確率からすれば一生のうちに1度あるかどうか?といった非常にレアケースです。
そのため、人によっては取引先などに税務調査が実施されることを相談する方がいますが、これはやめておいた方が無難です。
その理由を以下でご紹介したいと思います。

税務調査があったと聞いた場合にその人へのイメージは?
「税務調査」があったと聞いた場合、一般的にどんな印象を人に与えるかを考えてみましょう。
・・・・・・。
まず、一般の方で「この人は真面目な人なんだ」とポジティブに捉えられる人はおそらくいないでしょう。
逆に
「何か悪さをしたのではないか?」
「いい加減な人なのではないか?」
と思われることのほうが圧倒的に多いでしょう。

法人に対する税務調査については個人と若干イメージは違うものの、個人事業主の場合には特にそのイメージが強くなります。
取引先へ相談した場合の反応
税務調査が実施されるとその取引先にも税務調査が及びことがあるため、まず歓迎はされません。
また、敏感な取引先だと税務調査が終わるまでは取引を一時中断すると告げられることすらあります。
個人事業主の場合、日頃から付き合いがある税理士がいないことが多く、税務調査が実施される不安から取引先の社長さんへ相談する方がいますが、お勧めの行動とはいえないでしょう。

税務調査があることを取引先に伝えたことにより、取引先との関係に大きな影響(反面調査の実施に伴う責任追及や取引の見直しなど)を及ぼしたことは一度や二度ではありません。
取引先に伝えた方が良い場合も?
では、すべての場合で取引先に伝えてはいけないか?といえばそうではありません。
例えば、資料を紛失しまっていてそのまま税務調査を受けられない場合には、資料確認のため、反面調査が取引先に実施されてしまい、逆に迷惑をかけてしまうことも考えられます。
そのような場合には取引先にしっかり説明をしたうえで資料の再発行をお願いすることも一案です。

ただし、上記でご紹介した通り、税務調査はネガティブな印象を人に与えるため、取引先との関係も考慮しながら慎重に判断をする必要があります。